たくさんの歌 たくさんの思い出が イマジネーション 体を突き抜けてく

あなたの帰る場所はあるから イマジネーション名前を呼んでくれ
どんなに遠くても迎えに行くよ いつまでも

「うそつき」と思った。
五十嵐が帰ってくるなら、あたしの中にはその場所はいつもあるけど、もういくら呼んだって叫んだって届かない場所に行ってしまおうとしてるじゃないか。

好きなバンドが解散するぐらいのことで感情を揺さぶられるほどあたしは若くないし、事実、「本気出してないままで終了です」と、まるで近い未来を予測していた(実際がどうなのかはわからないけど)かのように歌う「無効の日」でも、初めて聴いた時はまるで当時の自分のことを歌われてるように思えて歌詞カードを握り締めたまま動けなくなった「I・N・M」でも、イントロのギターを2回やり直して「負け犬だけにね」と自嘲気味に笑った「負け犬」でも、(当たり前だけど)多分過去に見たどの演奏よりも鬼気迫る出来だった「リアル」でも、体が震えたり鳥肌立ったりすることはあっても泣かなかったのに、アルバム聴いた時にはそれほど印象に残らなかったこの曲であたしは泣いた。
いいよ、あんたに届かなくても、あたしはこれからもあんたを思い出しながらたまにこの歌をうたうよ。

01 きこえるかい
02 無効の日
03 生活
04 神のカルマ
05 I・N・M
06 Anything for today
07 イエロウ
08 月になって
09 負け犬
10 希望
11 センチメンタル(弾き語り)
12 明日を落としても(弾き語り)
13 もったいない
14 生きたいよ
15 途中の行方
16 ex.人間
17 正常
18 パープルムカデ
19 天才
20 ソドシラソ
21 Sonic Disorder
22 coup d'Etat
23 空をなくす
24 リアル

en01 さくら
en02 ニセモノ
en03 新曲?
en04 イマジネーション
en05 scene through

en06 She was beautiful
en07 落堕
en08 真空

en09 翌日
en10 Reborn

改めてみるとすごいけど全然長く感じなくて、曲が終わってギターを置き、客席に向かって五十嵐が手を合わせる度に、まだ終わらないで、もっともっと演ってて、と祈るような気持ちで見ていた。

最後は「Reborn」か「My Song」だろうなと思っていたら予想通り「Reborn」。
曲の途中でいっせいに客電が点いた時に、ああ、そうか、ほんとにもう終わるんだな。って。頭じゃなくて心が理解した気がした。
この日置き去りにした本当の気持ちがあったと、もしも後になって五十嵐が気づくことがあるのなら、生まれ変わったと思える時にでもまた歌いに来て欲しい。

これまでのことはこれまでのこと。個人的な気持ち悪い感情は置いといて、この日すばらしいライブを見られてよかった。歴史に残る一夜だった。
ありがとう。感謝します。


(イマジネーション/Syrup16g